神珍鐵

【登場作品】西遊記


 神珍鉄(しんちんてつ)とも書かれる。
 孫悟空が使う如意金箍棒(にょいきんこぼう)の材質。

 如意金箍棒は両端に金色の輪がはめられた神珍鉄の棒。重さは一万三千五百斤(約8トン)という。「如意金箍棒」と彫られていたことから、以後西遊記では如意金箍棒または如意棒と呼ばれている。

 持ち主の意に従い(=如意)自在に伸縮し、普段孫悟空はマッチ棒ほどの大きさに縮めた如意金箍棒を耳の中にしまって携帯している。それを一丈二尺でお椀ほどの太さで使用している。最大の大きさは上が三十三天(とう利天)、下は18層地獄までになった。

 もとは黄河の治水に功を残した禹が江海の深さを測定した際のおもりという。 その後、東海竜王敖廣の竜宮の地下の蔵に「海の重り」として置いてあった物だが、孫悟空が竜王から奪い、以降武器として使い続けた。


 はるか昔の中国、その東勝神州の敖来国にある花果山の頂上には、高さ三丈六尺五寸、周囲二丈四尺の岩があった。この岩は世界ができたときからそこに存在しており、長い年月と共に霊気を蓄えるようになった。ある日、岩が弾けたかと思うと中から毬くらいの石が飛び出し、一匹の石猿が生まれた。石猿はめきめきと頭角を現すと猿達の王に君臨し、名前を美猴王と改めた。

 楽しい暮らしの中で美猴王はやがて尽きてしまう寿命に不安を覚えるようになる。そのとき仏・仙人・神は輪廻から外れていると聞きつけ、美猴王は永遠の命を手に入れるべく仙人の弟子になることを決意し旅立った。

 須菩提祖師の元で仙術を修めた孫悟空は花果山に帰った。かつて自分が住んでいた水簾洞が魔物に荒らされているのを見て、これを撃退し、猿達を武装させようと考えた。
 町から盗んできたことで猿達に見合った武器は調達できたものの、どの武器も孫悟空には軽く感じられて満足できなかった。そこで数々の宝物が収められているという東海龍王敖広の宮殿へと向かい、武器をもらうことにした。

 龍王は不遜なやつだと思いながらもいくつかの武器を見せたが、どの武器も軽く孫悟空は満足しない。それを見ていた龍王后は敖広に「そんなに重いものがほしいなら、かつて海底をならすために使った重さ一万三千五百斤の"神珍鉄"をくれてやればいい」と耳打ちした。

 宝物庫へ案内されて神珍鉄を見た孫悟空は、武器ではないことを知らずにそれを手に取ると、大いに喜びこれを持ち去った。

  • 最終更新:2012-06-10 15:17:24

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